佐賀大学地域防災技術研究所の設置目的

 平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震では、大規模な津波により大災害となった。 平成24年7月の九州北部豪雨では、3県にまたがる広域災害となり、人命を失う大災害となったことは記憶に新しい。 これらの災害は、地理・地形や地質構造などに起因して、特定の地域で繰り返し発生していることを認識させた。 また、津波被害を繰り返し受けている地域では、石碑に刻まれた伝文あるいは言い伝えを忠実に守った人々が被災を免れ、数世紀にも渡る世代間の情報伝達の重要性を指摘した。 現代を生きる我々は、過去の被災経験や教訓を生かした安全・安心な国土づくりを行っていくとともに、それらを後世に伝えていかなければならない。

 低平地は高潮浸水被害を受けやすい地域である。これまでも幾度となく高潮・浸水被害を受けてきている。 近年は、地球規模の気候変動に起因する海水面の上昇、台風の巨大化や局地的な集中豪雨の頻発化・激化が顕在化してきており、市民の資産が集中する低平地では災害リスクがますます高まっている。 低平地の防災力向上のためには、過去の災害情報を十分に活用した調査・研究、地域防災計画の策定、防災教育が不可欠である。 将来の低平地のまちづくりにおいても、災害履歴を活用できるように、 数十年〜数百年の世代間の災害情報伝達が必要である。 そのためには、地域における過去の災害情報を集約し、データベース化しておくことが必要となる。 また、水際からの影響を受けやすい低平地域の災害対策や環境問題は、海から山を通した流域圏の地域特性に大きく依存し、かつ、地域特性に応じた個別の災害対策レベルから先端的な研究成果を扱う国際的な学術レベルまでを含めた広範な科学研究を進めることが望まれる。

 本研究所では、地域(特に佐賀県)における様々な自然災害に対し、防災力の高いまちづくりに必要な調査・研究活動を行う。 第一期(3年間)に目指すテーマは、過去に佐賀県で発生した災害に関連する資料を収集し、これを電子化保存するとともに、災害情報データベースを構築して、地域における様々な防災の取り組みを支援し、防災力の向上に資する情報を提供することにある。 併せて、低平地沿岸海域研究センターの海外サテライト(インドネシア、タイ、ベトナム)を活用して、ASEAN諸国の低平地都市における災害情報を収集・分析し、各国の災害に関連する情報を共有する。 さらに地域災害情報の発信拠点としての活動を行う。

PDF版

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メンバー

末次大輔 准教授(代表者)理工学部
山西博幸 教授理工学部
猪八重拓郎 准教授理工学部
大串浩一郎 教授理工学部
押川英夫 准教授理工学部
後藤隆太郎 准教授理工学部
三島伸雄 教授理工学部
宮本英揮 准教授農学部


所在地

佐賀県佐賀市本庄町1番地
佐賀大学 理工学部内

問い合わせ

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TEL: 0952-28-8712
FAX: 0952-28-8712
E-mail: bousai@bousai.saga-univ.jp